フィリピン海外支援以外の雑感
―バギオ観測所周辺、食事および卓球編―
中尾 節郎
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写真1 大雨時の道路 |
2003年12月8日から12日までフィリピンでの海外技術支援をおこなった。
今回で7回目になるけど、訪れる季節の多くは3月であった。 フィリピンの3月は夏の季節でもっとも暑い季節である。
日本のように四季はなく乾期、雨期のふたつに季節は分かれ、
およそ1月から6月までが夏のような乾期で、7月から12月までが梅雨のような雨期である。
写真1のように雨期の季節に来ると道路や崖が大雨によって寸断されたり崩れたりして交通網に支障となるが、
今回は雨期が終わるころに訪れた言うことで暖かい日々を過ごすことができた。
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写真2 バギオの風景 |
さて、フィリピンのルソン島の東側に位置するバギオは1400mほどの標高と平地より高く約6度位気温が低い。
訪れた数日のバギオの気温は22−24℃であり、これまでに来たときよりも割りと暖かく過ごしやすかった。
考えみたら、今までは2月、3月、8月、10月に来ているが、12月は始めてである。 日本に例えて言うと、
軽井沢のように過ごし易い気候である。 また、山岳地帯であり、
大きな開発はなく自然を壊さない状態の中でひしめき合って家が建っているのが実態である(写真2)。
フィリピン国民大半がキリスト教を信仰に持ち、町々で協会が建っているが、
バギオには写真3のように山を上がるように階段が作られ、その先にはマリア像が
建立されている。 ここには、毎日のように多くの人々がお祈りに訪れるし、遠くからも
観光?に訪れお祈りされる姿が見られる。
写真4でみるマリア像は新しく建てられたもので、昨年3月に来たときにはなかったので
観光に力を入れている様子が伺える。 実は、バギオの観測所は写真3のマリア像の
左横30m位、写真4の上10m位離れたところに建っている(写真5)。
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写真3 バギオ観測所
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写真4 マリア祈願像の前
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写真5 新しく建造されたマリア像
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ちなみに観測所を維持しているバディ(BUDDY:ニックネーム)さんの家族を紹介すると、
17才の男の子を筆頭に4男2女の子を持つ43才の父である(写真6)。
フィリピンに来ると地震計保守のため2日間はバギオに滞在する。 夜はホテルで過ごし、
日中は歩いて5分くらいのところの観測所で仕事をしているが、昼食はもっぱらホテルの
近くの食堂で食べる(写真7)。 道路沿いではあるけれど、交通量は多くないので排気ガスや
ホコリなどはさほど気にならない。
フィリピン国民の多くは自宅で食事を作ることは少なくこのような食堂でごはん、
おかずを買って家で食べる風習がある。 家で食事をする場合はメイドを雇っており、
高級あるいは中級以上の所得をもった家庭であると言える。 メイドがいくら給料をもらっているかは
分からないけど、高価な食事付きと言う待遇のようなので仕事としては喜んでいると思われる。
フィリピンでは生水を飲むことは避けたい。 水道水で洗濯していても白くなるのではなく少し黒くなる。
それは浄化が十分ではないことを意味している。 昔から「旅に出るときは生水を飲んで
お腹をこわさないように」と、言われたことがあるがまさに日本の昔と一緒である。
ちなみに一般家庭の洗濯はタライで手で洗っている状況である。 当然の如く水分補給は必要であるが、
幸いフィリピンには美味しいビール、サンミゲ―ルがある。 最近はフィリピンでもビールの種類が増えたが、
私はもっぱらサンミゲールを愛飲している。ちょっと飲みすぎたかな?。
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写真6 バディさんご家族と記念撮影
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写真7 近くの食堂で昼食 |
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写真8 エンリコさん宅での夕 |
今回、エンリコさん宅の夕食に招かれ刺身を食べた(写真8)。 以前、買い物に市場に行きたとき、
魚類、肉類にはハエがたかっており、鮮度は正直見た目でも良いとは言えず、
とても生で食べることなどできないと思っていました。 そんな中、エンリコさん宅の夕食に
刺身と刺身の海苔巻きが出て一瞬困惑しました。 エンリコさんは夫婦共々仕事で日本に何回か来られ、
料理も含めて日本びいきになっておられると言うことは聞いてはいましたが、本当にどうしょうか
と思いました。 しかし良く見ると鮮度は良いみたいですし、教官に尋ねると、普通の市場で購入したようでもない
と言うことで、思い切って食べることにしました。 結果、日本で言う冷凍マグロの味で、
意外と美味しくほっとしました。
ちなみにエンリコさんの家庭は奥様も義理のお姉さまも働いておられ、
自家用車2台、メイド二人雇っておられる、多分経済的には上流家庭と思われますので、
正直言ってそう言う意味で安心して食べることができました。
今回、卓球の国際試合?をしてきました。 実は、フィリピンを訪れる前にゲストルームの前の
フロアーに卓球台が設けられ、スタッフの方々が卓球をやっておられることを聞き、
ぜひ私もやりたいと思い、マイラケットを持参してきました。 念願かなって卓球をしました。
暑い時期でしたので汗びっしょりになっていろいろなスタッフの方達と試合をしましたが、
幸い全員に勝つことが出来ほっとしたところが本音です。 今後のことも考え、
上司と相談しトロフィーを寄付して大会形式で続けていただくようバーツさんご夫婦(写真10)にお願い致しました。
勿論トロフィーには「渋谷・中尾杯」と書いていただくことをお願いしました。
因みに、トロフィーの購入資金は全額私が寄付する羽目になりました。
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写真9 ゲストルーム前のフロアー |
写真10 バーツさんご夫婦 |
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